家庭菜園でのメロン栽培歴が10年を超えたまあくんです。これまでの栽培記録を振り返り、今回は実際に経験したメロン栽培のよくある失敗の例をドドンと10個紹介します!
いや~、自分の失敗を紹介するのって、ちょっと恥ずかしかったりもしますが、
- メロンの栽培で失敗や後悔をしたくない
- メロンの栽培のどこが難しいのか知りたい
- メロンを上手に育てて収穫したい!
という方に間違いなく役立つと思うので、思い切って公開しちゃいます!
なので、温かい目で僕の失敗をこれからの栽培に役立ててくださいね。
失敗例1 メロンの種が発芽しない
メロンの栽培に初チャレンジの目をキラキラさせてる初心者に最初に襲い掛かる失敗ポイントが、『メロンの種が発芽しない』ってことです。
原因はとってもシンプルで、発芽に必要な温度が足りないという場合がほとんどです。
品種にもよりますが、地温が25℃くらいないと発芽が安定しないみたい。
僕の場合はポカポカした日差しを感じて「春だ~!」と思って意気揚々と4月初旬に種まきしたら、
「はい残念でした~!寒気が戻ってきて寒い日が続きます~。」みたいな天気予報が流れて、メロンの種が寒さで全然発芽しない。。。なんてことを何度も経験してしまいました。
しかも、メロンの種は7粒前後で600円以上するものが多く、めちゃくちゃ高価なんです。
なので、発芽しなかったときにじわじわと広がる精神的ダメージは何とも言えません(笑)。
対応方法としては、温室や加温できる育苗トレーで適温を人工的に作って発芽させる。
または、黒マルチを地面に貼ったり、プランターや畑をビニールで覆って保温するといった方法が有効です。
特に、夜の温度が下がりすぎない様に注意しましょう。
失敗例2 メロンの摘芯が遅れる
続いてよくある失敗は、摘芯のタイミングを見逃しちゃうです。
メロンは2回の摘芯(茎や芽をちょん切っちゃう作業)が必要です。
- 1回目は葉が5枚くらいになった時
- 2回目は25節ほどに蔓が伸びた時
意外と簡単なんじゃないかと思われるかもしれませんが、メロン栽培を侮ってはいけません。
メロンは発芽後、本葉が出始めたころは成長が遅いんですが、本葉が5枚くらいになるころに成長がぐんと加速するんです!
例えば上野写真はちょうど葉が5枚くらい広がった状態ですが、2日後には・・・
こんなに葉が増えて伸びてたりするんです!
なので、「まだまだだな~」って思ってたら、ちょっと家を空けてるうちに「ええっ!?もうそんなに伸びたの?」ってびっくりしたりすることになります。
特にゴールデンウィークなどで家を空けることが多い時期は、この状態になる事が多いので注意しましょう。
それから25節ほどにツルが伸びた時なんですが、このころになると、メロンが最成長期なので、縦横無尽に広がったツルが絡みまくってて、どこが25節か分からなくなったりします。
プロの様にうまく誘引して綺麗に整列した状態で育ってる場合はいいんですが、家庭菜園やプランターなどの狭い所で育ててる場合は、どうしてもツルがごっちゃになりやすいんです。
なので、メロンは摘芯のタイミングを計りつつ、常にツルの成長具合が一目でわかるように誘引していくのがポイントです。
失敗例3 メロンの雌花がつかない
誰しもが一度はぶち当たる失敗がこちら。メロンの雌花(めばな)が全く見つからないってことです。
メロンの花自体はガンガン咲いているのに、なぜか雌花が見当たらない。
どうして男の子ばかりなの?女の子はどこ?な状態になります。
雌花がつかない理由はいろいろありますが、家庭菜園で良く引っかかるのはこちらのパターンです。
- 子ツルや孫ツルを伸ばしていない
- 雌花が付きにくい品種がある
- 子ツルや孫ツルを伸ばしていない
- 雌花が付きにくい品種がある
雌花がつかない主な理由は、先ほどの摘芯をしておらず、親づるばかりを伸ばしていることが挙げられます。
メロンの雌花は子ツルや孫ツルにつきやすいという特徴があるので、わき芽を摘んで主ツルだけで育てている場合は、全然雌花がつかない、なんてことになる可能性が高まります。
なので、きちんと摘芯をして子ヅルや孫ツルを伸ばしていくのがポイントになります。
それから、メロンは基本的に雌花が付きにくいんですが、逆に雌花が付きやすい品種もあります。
種を購入する時に甘くてでっかいメロンという視点でセレクトするのも重要ですが、雌花の付きやすさもチェックすると失敗する確率を大幅に減らせますよ。
僕はナポリというメロンの中でも最高糖度を誇る品種を試してみたんですが、なんと親ツルであろうが子ヅルであろうが、雌花が咲きまくってくれてびっくりしました。
失敗例4 うどん粉病やつる割れ病になる
ほぼ毎年の様に僕もやられてたりしますが、メロンはなぜかうどん粉病やつる割れ病にかかりやすいみたいです。ほかにも病気はいろいろありますが、このふたつは誰しもが経験することになると思います。
うどん粉病は梅雨の多湿の状態のときに見えないところで感染が広がっていき、梅雨が明けて気温が上がると同時に発病して葉っぱの表面が白くなり、どんどん葉が弱って枯れてしまうということが起こります。
つる割れ病も同じような時期に起こりやすいんですが、太いツルや茎の根元がパカッと縦に割れて表面が乾いたり、固くなったりする病気です。
どっちも早期に気づけば何とかなる時もありますが、葉が真っ白になってるとか、茎の根元が割れちゃったりしてると葉が全部しおれちゃったり、株ごと枯れちゃったりします。
対応方法は以下の方法が効果的です。
- 雨による土の跳ね返りが葉につかない様にする
- 株元の葉や密集している葉を整理して通気を良くする
- トップジンM等の殺菌剤を散布しておく
僕は最近まで知らなかったんですが、様々な農薬は、病気が発生してから散布するのでは手遅れなんだそうです。
病気が発生してから薬を散布しても病気になった葉やツルが回復することはなく、拡大を防ぐ効果しかありません。
薬はあくまでの発病を予防するものなので、病気にかかってなくても、時期をみて散布しておくことが重要みたいです。
治療よりも予防をしっかりするのが賢いメロンの栽培方法ってことですね。
失敗例5 ウリハムシに葉をかじられる
これは栽培場所にもよると思いますが、メロンの葉が大好きなウリハムシというオレンジ色の小さい虫さんがいます。
テントウムシくらいのサイズで、鮮やかなオレンジ色をしているのですぐにわかるんですが、こいつは人知れずやってきて、メロンの葉をくりぬく様にかじって穴をあけるんです。
しかもたちが悪いことに、上の写真の様に、かじられたところから病原菌が侵入して葉を腐らせたり、病気を発生させたりもします。。。
さらに!このウリハムシはメロンの根元に卵を産み、生まれてきた幼虫はメロンの根元を食い荒らすんですって!!!
これもうエイリアンですよね。怖すぎて夢に出てきそうです。
実家の畑では、虫が嫌うと言われるシルバーマルチを地面に張り巡らし、防虫ネットも貼って防御、みたいな感じで、鉄壁の体制で臨んだんですが、防虫ネットの中でおいしそうに葉をかじってるウリハムシが見つかるなど、全然効果がなくてメロンに申し訳ないことをしちゃいました(+_+)。
ちなみに大阪のマンションでは一度も見かけたことがなく、何もしてないのに、全く被害を受けることがないので、周辺環境の影響が大きいのではないかと思います。
対策方法としては、マラソン乳剤という薬を散布して抹殺する、もしくは見つけ次第捕まえて踏みつぶして圧殺するという方法が有効です。
ウリハムシはオレンジ色をしていて葉の表面にとまってることがおおいので、比較的簡単に見つけることができます。葉っぱに穴が開いてたらこいつを探してみてください。
ちなみに僕の母はウリハムシ圧殺のプロです。父へのストレスをすべてウリハムシにぶつけてるみたいです(笑)。
失敗例6 メロンを水切れさせてしまう
これは説明するまでもありませんが、特にプランターや水耕栽培などの水量が限られたところで栽培している場合は水切れの可能性があります。
最近の猛暑は尋常ではないので、朝晩の水やりを欠かさずやってるのに、夕方にはカラッカラに乾いて葉がカサカサになってるなんてことが起こるんです。
水切れが起こりやすいポイントを把握して、後悔しない様にしましょう。
- 栽培容器が小さい
- プランターに直射日光が当たる
- 暑い時期である
- つるや葉が元気に茂りまくってる
- 土の水はけがよすぎる
- あげる水の量を一定にしている
- 旅行や出張で家を空ける
よくあるのは、小さめの容器で栽培していて、大きく成長した8~9月くらいの暑い日に、苗のころと同じように水を上げたら全然足りてなかった。というパターンと、多めに水やりをして出張や旅行に行ったものの、その日に限って猛暑日で、帰ってきたらしおれてるというパターンです。
対策方法としては以下が効果的です。
- 大型のプランターを使う
- 自動潅水システムを使う
- プランターに直射日光が当たらない様にする
ちなみに、メロンは水切れして多少葉がしおれても、水を上げると一晩である程度回復してくれますが、葉が黄色くなったり、かさかさした固い状態になったりして、光合成の力が落ちてしまいます。メロンを大きくしたり甘くしたりする能力も落ちてしまうので、甘くてでっかいメロンを収穫しにくくなってしまうので、特に注意しましょう。
失敗例7 メロンが猛暑で根腐れする
続いて温暖化が激しくなってきて起こりやすくなってるのが、根腐れです。
水耕栽培の場合は、根腐れ対策で水温の管理が特に重要、っていうのは常識になっていますが、普通のプランターや畑で栽培している方も油断大敵です。
僕の場合は夏場に畑の地面に茂ってたメロンを整枝して空中栽培に切り替えたら、地面に直射日光が当たるようになって一気に地温が上がって根腐れが発生しちゃいました。
株全体が急速に枯れたので土を掘り返してみたら、なんと根が腐って土に返ってたんです。。。
原因を整理すると、
地面を覆ってたツルを空中栽培にする(地面が露出する)
↓
母が朝に水をたっぷりあげる
↓
湿潤になった土壌に猛暑の日光が当たる
↓
土の中が蒸し風呂状態になる
↓
根が呼吸できなくて腐る
原因は直射日光や高温なので、真夏はプランターや地面に直射日光が当たらない様に位置を調整する、マルチを貼る、日除けをかけてあげるといった方法がが効果的です。
失敗例8 メロンの実が摘果しない
雌花は咲いているのに、メロンの実がなかなか着果しなくてソワソワ。これもメロン栽培のあるあるです。
原因はすごくシンプルで、
- 受粉できていない
- 温度が足りない
- 虫が来てない
という状態が考えられます。
温度不足も虫が来ないのも、結局は受粉ができていないということが原因です。
でもって、対策方法としては、咲いてる雌花を見つけて人工受粉をする、のが一番です!
っていうか、これ以外に方法はありません!
雌花は朝開くと夕方にはしぼんじゃう場合が多いので、毎朝チェックして、咲いている雌花を発見したら人工授粉をしましょう。
雌花は葉っぱの裏側に隠れていることも多いので、葉っぱの下を捜索すると意外と簡単に見つかりますよ。
失敗例9 メロンの収穫時期が分からない
ネットやSNSでよくつぶやかれているのが、この収穫時期が良く分からないというものです。
メロンの収穫時期を見極める目安としていろんなものがあるんですが、これが結構分かりにくかったりします。
- メロンの実の葉が枯れている
- メロンのお尻のへそにひびがある
- ツルの付け根にひびがある
- 全体の色が黄色味を帯びてくる
- メロンの実のお尻から甘い香りがする
- メロンの実のお尻が柔らかい
- 登熟日数55~65日程度に達している
と様々な項目がいわれていますが・・・
どれもあいまいで分かりにくいんです!
僕の経験から行くと、
メロンのお尻や付け根のヒビはある様な気もするし無い様な気もするしって感じで、そもそもどれがヒビなのかよく分かりません。
お尻が柔らかかったりメロンの甘い香りはあまり経験したことがないし・・・
登熟日数っていわれても、受粉した日が分からないのよ!って方が一般的だと思います。
ちなみに僕は人工受粉した日を書いた札を雌花にかけておいたことがあるんですが、雨でマジックがにじんで何も見えなくなって絶句したことがあります(笑)。
対策方法としては、上記の見極めポイントの中で、比較的素人でも分かりやすい
- メロンの実の付け根の小さい葉やツルが枯れている
- 実が全体的に黄身を帯びてくる
というサインは誰でも分かりやすいと思うので、目安にしてみてくださいね。
失敗例10 メロンの実が甘くならない
様々な失敗ポイントをかいくぐり、無事にメロンを収穫したときに襲ってくる最後の難関。
それがメロンの実が甘くならないというものです。
家庭菜園で自分で育てた上に、初めての収獲、という超スーパー色眼鏡ボーナス付なので、ある程度甘くなってれば、満足&感動すること間違いなし!なんですが、そんなひいき目でみても「全然甘くない」と言いたくなるようなメロンになっちゃうこともあるのが「メロン栽培が難しい」と言われるゆえんだったりします。
- 早く収穫してしまった
- 追熟していない
- 葉や根が十分に育っていなかった
- 糖度が高くならない品種を育てている
メロンが甘くならない理由で大きいのは収穫時期を間違えて早く収穫しちゃった、収穫後の追熟をしていない、ってことなんですが、家庭菜園で意外とあるのが日光不足や栽培容器が小さくて葉や根が十分に育っていなかったという事です。
対策方法としては根や葉を十分に育て、収穫タイミングを見極めたうえでしっかり追熟させる、というのが答えになりますが、そう簡単なことではありません。
今まで紹介したほかの失敗パターンに比べると、この「メロンが甘くならない」ってのは、ひょっとしたら失敗じゃないのかもしれません。というのも、「甘くておいしいメロンを栽培する」というメロン農家さんも日々取り組まれている永遠のテーマだからです。
もっと言えば、毎年試行錯誤してより甘いメロンを育てるのがメロン栽培の一番の面白さなんです。失敗パターンじゃなくて、メロン栽培の楽しいポイントとして紹介した方が良かったかもしれません(笑)。
僕の場合は、簡単に答えが分からないからこそ次も育ててみよう!って思えてますし、メロン栽培が面白いと感じているのも「甘くてでっかいメロン」が簡単にできないからなので、失敗と思わずに何度でもチャレンジしてみるのが一番の対策かもしれません♪
メロンの栽培は本当に難しい?
というわけで僕が10年間で経験したメロン栽培のあるある失敗例を紹介しましたが、それでも育ててみたくなるのがメロンの魅力。
今思えば、僕も初めて育てたときは、追熟の事を知らなかったり、株を充実させないといけないなんて全然しらなくて、行き当たりばったりで育てたんだったな~。
それでも立派なネットのかかったメロンが収穫できて、カットしたらメロンの甘い芳香とオレンジ色の果肉が出てきたときの感動は今でもはっきりと覚えていますし、(奇跡的に?)甘くておいしいメロンが収穫できたときの喜びはもう言葉では合わらせないくらいなんですよ。
甘さはちょっと足りなかったとしても、それ以上に嬉しくて笑顔になってしまうのがメロン栽培のいいところ。
メロンの栽培は難しい、と言われることもあるようですが、僕の紹介した失敗例を踏まえて栽培すれば成功の確率は大幅に上がると思います。
メロン栽培の攻略法を把握して、是非メロンの栽培にチャレンジしてみてください。
なんで失敗したのかよく分からない、っていう状況からどうして失敗したのかが分かるようになって、メロンの栽培を目いっぱい楽しめる様になると思いますよ♪
役に立ってくれるといいな!まあくんのなんでもミニ情報!
栽培しやすい品種のメロンからチャレンジしてみよう
メロンを育てる時はたくさん品種があるのでどれを選んだらいいか分からないって方も多いと思います。
そんな時は、日本の猛暑でも元気に育ってくれて病気にも強い、しかもオレンジの果肉がめちゃくちゃおしゃれな「レノンウェーブ」がおすすめです。
いわゆる失敗しにくい品種のメロンといえますし、僕も最初はこの品種から始めたので、これからメロンを栽培しようと思ってる方は一度検討してみて下さいね。
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