しっとりとした緑がキラリと輝く苔が好きなまあくんです。起伏や岩を使って立体的に苔を見せているデザイン性の高い苔テラリウムを発見したので、専門店のスタッフさんから情報をもらいつつ真似して自分でも立体の苔テラリウムを作ってみたら、意外と簡単にできちゃったのでご紹介!
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立体的な苔テラリウムを発見!
ネットで苔テラリウムの事を調べてたら、こんな素敵なテラリウムの画像を発見しました!
ほぇ~、きれ~だな~。
しっとりとしたこげ茶の岩間から自生したかの様に見えるいろんな種類の苔たちがキラキラと輝いてます。
なんだか自ら発光してるみたいですっごい綺麗~♪
苔といえば絨毯のようにきれいに密生している状態を思い浮かべますが、これは渓流の周りに自生するいろんな木や植物を再現してるみたいで、奥行きや世界観すら感じさせられます。
こんなの作ってみた~い!
というわけで、ワクワク感いっぱいの軽いノリで近所の苔テラリウムショップへ材料を買いに行くのでした。
といっても、素人がこんなすごい苔テラリウムをいきなり作れるわけないのは承知の上ですよ~。
慎重派の私は、決して浮かれて飛びついたわけじゃないですからね(笑)。
苔テラリウムに使う材料と道具
立体的な苔テラリウムを作る方法も材料もわからなかったので、近所に最近できた苔テラリウム屋さんに駆け込んだ私。お店のスタッフさんにいろいろ伺って用意した材料がこちらです!
- ガラスボトル(キャニスター)
- 苔2種類(ホソバオキナゴケ、シッポゴケ)
- 小さめの岩
- ベースサンド
- モスソイル
- 長いピンセット
それぞれ購入するときに選択のポイントがあるので簡単に紹介していきますね。
苔を綺麗にみせる透明度が高いボトル
まずは苔テラリウムを入れるガラスボトル。
これが結構重要で、以下のポイントを考えて選択しました。
作りたい形に対応できる大きさ
作りたい苔テラリウムの形状を想定して大きさを選ぶのは当然として、特にボトルの深さを慎重に選ぶのがポイント。横に大きくて高さが低い平べったいものを選ぶか、高さがあって細長いものにするか、みたいな感じで、どれくらいの立体にさせるかボリュームを想像すると選びやすくなりますよ。
苔がきれいに見える形
四角にするか円筒形にするかみたいなボトルの形も大事です。ある1面から綺麗に見せるなら四角が向いてるし、全体からぐるりと眺めるなら円筒型の方がどの方向からも見やすくなります。
ガラスの透明度が高いもの
雑貨屋さんで販売されている綺麗な形のボトルは分厚くて濁っているガラスのものが多くいので、中の苔がきれいに見えません。透明度が高く薄いガラスのものがおすすめです。
ガラス製の蓋つき
苔は乾燥に強いものや湿潤な状態を好むものなどいろんな種類のものがありますが、たいていは湿度が高い環境を好むものが多いので蓋つきのものを選美ましょう。蓋を開けたり閉めたり自由にできるので、湿度調整や空気の入れ替えも簡単にできるようになりますし、虫やホコリが入るのを防ぐこともできます。
そしてできれば蓋もガラス製を選ぶのがおすすめです。木製の蓋は見た目にとってもおしゃれなんですが、湿度が高い状態のボトルに使うと、カビが生えたり変形する可能性があります。
といいつつ・・・
私はニトリでおしゃれな木製蓋のガラスボトル買っちゃいました~(笑)。
だからこそ変形しやすいとかカビが生えやすいって分かるんです。経験者は語るってやつですね。
近くにニトリがなくてネットで購入したい場合はこちらをチェックしてみてね。
根腐れ防止と微生物の住処になる土
苔を育てるときはケト土や赤玉土なんかを混ぜて粘土状の土を作って使う場合が多いんですが、私が苔テラリウム専門ショップの店員さんに教えてもらった超簡単おしゃれなやり方がこちら。
2種類のものを使うんですが、そのひとつがこのベースサンドと呼ばれる小石状の砂です。
植物の根腐れ防止と土壌が酸性になりすぎるのを防ぐと書いてありますが、店員さん曰く、「これを底に敷きこむことで微生物の住処を作って水が腐るのを防いでくれる」とのこと。
へ~、一見普通の砂みたいですけど、なんかすごい効果があるみたいですね。
苔テラリウムはボトルの底にいつも水溜まっていて、流れもないので、何もしないと腐って嫌なにおいがしたり苔が枯れたりするそうです。この小石状態の砂をいれておけば、その隙間で微生物が活動してくれるようになって、自然な状態を保ってくれるそうです。
この不思議な砂利は実は水槽なんかの水のろ過に使うろ過砂利というものなんだそうです。ネットで購入したい場合はこちらから購入できますよ。
苔の栽培に適した土
こちらは苔の栽培に適した土「モスソイル」です。適度な保水性と柔らかさで苔の生育にぴったりなんだそうですが、土というより、丸い粒々がいっぱいでこちらも小石とか砂って表現の方が近いかもしれません。
真っ黒で小さな正露丸みだいですが、緑色の苔が映えそうでいいですね。
こちらは一般的なもので、ネットでも普通に購入できます。
好きな形&色の石
そして立体感を出すのに重要になる石。今回はショップに複雑な色をした石があったのでできるだけ表情豊かな石を選んでみました。
こういう石って高いのかな~と思って値段をきいたら、「箱の中の石は値段をつけてないんですけど、適当でいいですよ」って言われてびっくり!
いわゆる「時価」っていう飛んでもない値段を言われるやつですね・・・と恐る恐る会計に出してみたら、「3個で200円でいいよ」って言われて胸をなでおろしました(笑)。
この適当具合も苔テラリウムの醍醐味なんでしょうかね。近くの川原や山なんかでみつけた石を使うのも楽しいと思います。
ホソバオキナゴケ
定番中の定番、苔といえばこれといっても過言ではないホソバオキナゴケです。ヤマゴケという呼び名の方が一般的かもしれませんが、なぜかホソバオキナゴケという結構奥ゆかしい名前がついてるみたいです。
絨毯みたいに緻密さが美しい苔で乾燥にも比較的つよいんですって。
シッポゴケ
そしてこちのふさふさした感じの珍しい苔はシッポゴケ。動物のシッポみたいだからシッポゴケっていうみたいですが、まさにそのまんまの名称ですね。茶色いところがあったり、ひときわ綺麗に輝くフレッシュグリーンの新芽があったりと表情豊かなのが気に入って購入しました。
長めのピンセットと霧吹き
あとはボトルの中に苔なんかを設置するときの為に長めのピンセット、日々の水やりの為に霧吹きを用意しました。霧吹きは100円均一のものでもかまいませんが、ピンセットは長いものでないとボトルの仲間で届かなくて作業ができなかったりするので、できれば30センチくらいあるものを選ぶのがおすすめです。
※あとから分かったんですが、無駄に伸びてきた葉っぱを切ったり茶色くなった部分をカットするときに役立つはさみも合わせて購入すると便利ですよ。
立体的な苔テラリウムの作り方
それでは材料がそろったので、さっそく立体的な苔のテラリウムを作ってみます!
ふふふっ!創作意欲が沸き上がって止まりません(笑)。
ボトルの底に砂を敷きこむ
まずはボトルの中にモスサンド(微生物の住むところになったり土壌が酸性になりすぎるのを防ぐ砂)を入れます。今回は高さのあるボトルに斜面地を再現したいので、写真のようにボトルを傾けた状態で作業をしてみました。ちなみにガラスボトルの台にしてるのはテレビリモコンです(笑)。
目分量ですが、こんなもんかな~。砂がサラサラしてて、このままだと形を維持できそうにないので少し水で濡らしておきます。
水で湿らせるつもりが土砂崩れみたいになっちゃいました(笑)。
底に砂が敷ければいいだけなのであまりこまかいことは気にしないで次の工程に行ってみましょう!
続いて苔の生育にぴったりというモスソイルをボトルに入れます。これまたボトルを傾けた状態で、断崖絶壁に近い傾斜地を作れるようにそっと入れていきます。
このモスソイルも形が崩れにくいように霧吹きで湿らせて置きました。
ボトルに石を配置
そしていよいよデザインに影響する石の配置です。
石の個性を活かせる様に形や表情をよくみて石を配置して・・・
ところが、石が埋まりすぎて見えなくなったり、思うような向きを向いてくれなかったりと大苦戦。
石を引き立てると斜面が崩れ、崩れないように石を配置すると埋まりすぎて表情が分からない・・・
5分程悪戦苦闘した結果、「ま、いっか」というアバウトな結論を導き出し、適当な配置になりました(笑)。
苔の植え付け
いよいよ苔の配置ですが、まずは立木のように見えて背の高めのしっぽ苔から植え付けます。購入したシッポ苔のパッケージの中から元気で形のいい部分だけを取り出して・・・
おお!なんかすごい緑が綺麗でかわいい♪
苔ってなんでこんなに魅力的な見た目なんでしょうね。
ピンセットでそっとつまんでボトルに入れます。
自然な生え方を演出するために、石の脇から自生してる感じで配置します。
「細かい作業になるので難しいかもしれないな~」なんて予感してたんですが、やってみるとピンセットでつまんで黒いモスソイルに差し込むだけで植え付けできちゃいました。
石の脇を中心に次々に植え付けていってるうちになんだか楽しくなってきました。
黒い地面に透明感のある緑色が映えますね~。シッポ苔の配置やサイズなんかのバランスもいい感じになってきました。
ホソバオキナゴケの植え付け
続いてホソバオキナゴケの植え付けです。絨毯の様に板状になっている苔を写真のようにちっちゃめちぎってピンセットでつまんで・・・
こんな風にそっと土の上に押し付けて固定していきます。
本格的に苔を育ててる方は苔を編むといってもっと小さい1本1本の苔に分解して丁寧に田植えをするように植え付けていくそうなんですが、私は素人ですし、そういうやり方用の土ではないので、小さめのパーツをパズルのように敷き詰める感覚で植え付けていきました。
このホソバオキナゴケは裏面に茶色い枯れた苔の層がついていたりして予想以上に厚みがあったりします。この層はある程度は必要なものらしいのですが、高さがですぎて植え付けしにくいとか、植え付け後に傷んでしまいそうな場合はある程度はがしてあげるのがいいそうです。私はこんな風にピンセットでいらないところをはがしてから使いました。
苔の植え付けは夢中になっちゃう楽しさ
隙間を見つけては小さい苔のピースを植え付けていくんですが、この単調とも思える作業が意外と楽しくて、いつの間にやら夢中になってました。
どこに植えよっかな~。
これくらいの深さでいいかな~。
なんて考えながら丁寧にチョンチョンと植え付けていってると集中しすぎちゃって足のしびれが切れまくり。ちょっと動いただけで悶えちゃうくらいしびれが切れてるのに気づいて一人で笑っちゃいました。
ガラス面の水滴ふき取る
苔の配置ができたらガラス面についてる土の汚れや水滴をティッシュペーパーで綺麗にふき取ります。苔がまだ定着してないので、ティッシュを当てたりしないように気を付けつつ、ピンセットを使ってピカピカにしました。
さあ、ドキドキの仕上げです。寝かしていたボトルを起こすんですが、きれいに仕上がるか、それとも恐怖の土砂崩れが起きるか、一か八かの大勝負です!
揺らさないようにそ~っとボトルを起こしていくと・・・
超立体的な苔テラリウムの完成で~す!!!
ふぃ~、ドキドキでしたが土砂災害を起こすことなく無事にボトルを起こすことができました。
それにしても押して固めたりしてないのに、こんなに斜めの傾斜ができるなんてすごいですね~♪
できた苔テラリウムを改めてみてみると、急峻な勾配に岩が配置されて、その周りに苔が生え始めた感じにみえます。
まだ苔はまばらな感じもしますが、しばらくすると綺麗な絨毯を敷き詰めたみたいな感じに仕上がるはずです。
シッポゴケはどこ行った!?
予想以上の出来栄えを喜びつつ、ボトルを眺めていたら、アクセントに植え付けたシッポゴケが見当たりません。最初に植え付けたボトルの底近くのシッポゴケはしっかり植わってるんですが、そのほかのシッポコケたちはどこに行ったんでしょう!
お~い!どこだ~!?
と呼びかけても返事がないところを見ると、どうやらホソバオキナゴケが予想外に背が高かったために埋まって見えなくなっちゃったみたいです。
し、しまった。。。
混植にしたかったのに、ホソバオキナゴケだけみたいになっちゃった(笑)。
まあそのうちシッポ苔が大きくなってくれるでしょう。たぶん。。。
ボトルの裏側をみてみると、モスサンドとモスソイルは適当に敷き詰めただけなんですが、こんなに綺麗に層をなしてくれてました。これなら微生物も快適に生育できそうですね。
艶やかに濡れる黒い石に近接して生える苔たち。今は植え付けたばかりですが、時間がたてば生えてる向きもそろってもっともっと美しくなってくれると思います。
苔テラリウムの設置場所
苔テラリウムを育てる場合は設置場所が超重要だそうです。直射日光が当たらないけど、明るく風通しのいいところがベスト。ちょっと意外なんですが、苔は多湿を好むものが多いものの、暑くなりすぎると蒸れてダメージを受けちゃうそうです。
私はガラスボトルに蓋をして湿度を保ちつつも明るくて風通しが良くて涼しいブログ用デスクの上に設置しています。ここならいつでも眺めて癒されることができるので一石二鳥なんですよ♪
植え付けから3カ月後の苔テラリウム
そして植え付けから3か月後。週に1回くらい霧吹きをしてただけなんですが、こんなにフカフカの苔に育ってくれました~♪
ホソバオキナゴケボリュームのある絨毯のように育って岩肌を覆い隠すくらいの豊かさになってますし、どこに行ったか分からなくなってたシッポ苔も岩の傍にぴょっこり姿を現してくれました♪
というわけで、立体的な苔テラリウムが簡単に出来ちゃいました~!
2種類の土を入れて石と苔を自由に配置するだけという超簡単な作業で苔がこんなに綺麗に育ってくれるのは不思議で仕方ありませんが、作る時のワクワクする創作意欲と、できた後のインテリアにもなるおしゃれ感がグッドな立体的な苔テラリウム。
誰でも簡単に楽しめるので、興味がわいた方はぜひ試してみてください。きっと夢中になるくらい楽しめると思いますよ♪
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